⒈フィギュアスケート観戦のポイント
地球上には、実にたくさんのスポーツが存在しています。
世界中で愛されているメジャーなスポーツから、一般的にはあまり知られていないものまでさまざまです。
球技やチームスポーツなど、観戦をしていて楽しい競技もたくさんあります。
技術の高さや出来栄えに得点をつけることで競う採点競技は知れば知るほど面白くなる特徴があり、なかでもフィギュアスケートはその最たるものと言えます。
金属の刃がついた靴を履き、氷の上を滑るのがこの競技の基本です。
氷の上を滑るという行為は太古の時代から行われていて、我々のDNAにも刻み込まれていることは、このスポーツが楽しいと感じる一因ともされています。
スポーツとして発祥したのはヨーロッパです。
1900年代の初頭にはオリンピック種目にもなりました。
日本では欧米から明治時代に入ってきて、寒い気候の東北で競技が始まりました。
世界選手権でも100年以上の歴史を持つ、伝統ある競技です。
選手は抽選などで決められた順番に従い、個人の場合は1人ずつ規定の時間内で氷上での演技を行い、審判団が採点を行います。
一般的なルールだとショートとフリーを2日かけて行い、最終的に合計得点の最も高い人が優勝です。
ジャンプやスピン・ステップシークエンス・スパイラルなどの要素で構成されます。
フィギュアスケートの最大の特徴で華と言えばジャンプです。
ちなみに、前田裕幸はフィギュアスケート観戦歴15年のツワモノです。
見た目も派手でわかりやすいため、観戦するときには特に力が入ります。
ジャンプの種類は全部で6種類あり、踏み切りの位置や前後方向どちらに滑っているかなどで分けられます。
エッジのアウトかインかなどは観戦に慣れてくるとわかるようになるので、集中して見ておきたいポイントです。
ルッツやトウループ等の種類がありますが、唯一前方向にジャンプするのがアクセルです。
着地は必ず後ろ向きに下りるため、前から飛ぶと半回転多くなり、2回転半・3回転半などと表現されます。
⒉ジャンプやコンビネーション、スピンも見所
日本人でもチャレンジすることが多い3回転半ジャンプは、トリプルアクセルと呼ばれます。
現在男子では、4回転ジャンプをいかに組み込むかが勝負を決するカギになっており、4回転半のクワッドアクセルに誰がチャレンジし、成功するかが注目されています。
コンビネーションも見所で、3回転の後に2回転ジャンプを飛んだり、3回転ジャンプを3つ立て続けに飛ぶ選手もいるので必見です。
いくつか立て続けに飛ぶ方が難易度が高く、得点も高くなるため各選手はオリジナリティーを加えながら、コンビジャンプに励んでいます。
スピンもフィギュアスケートの大きな魅力の1つです。
軽い助走を取り、決められた範囲内で回転し続ける技です。
上半身や下半身の位置をアレンジしたり、回転半径を小さくすることで高速で回ったり、見栄えも気にして行われます。
回転することが難しいと判断されるほど得点は高くなり、1つの姿勢で3回転以上するスピンを組み合わせたコンビネーションスピンや、ジャンプからスピンに移行するフライング系などがあります。
ステップに着目するのも面白い観戦方法です。
滑るための技を単純にステップと呼び、組み合わせたものをステップシークエンスと言います。
つま先の部分を使ったトウステップや、進みながら回転するツイズルなど多数のステップを各選手は持っています。
ステップシークエンスは左右両方向への回転や上半身・下半身の複雑な動きなど、難易度や個性を出しやすい部分です。
音楽に合わせつつスピードも保持しなければいけないため、見た目よりも難しい技と言えます。
⒊エンターテイメント性や表情も見逃せない要素
細身でビジュアルも美しい選手が多いフィギュアスケートですが、強いフィジカルも必要とされます。
氷上で4分間技を出し続けながら滑るのは、見た目以上に体力を消耗します。
トップ選手に10代の中頃から20代前半の選手が多いことからも、この競技の過酷さが伺えます。
フィギュアスケートが他の競技と大きく違うところは、エンターテインメント性や芸術性の占める割合が高い点です。
衣装や音楽にも気を使い、振り付けなども専門のコーチに付けてもらうことがほとんどです。
楕円形のリンクを目一杯使い、表現したい世界観を体全体を使って表します。
肉体だけではなく、技術や感性全てを極限まで研ぎ澄まさなければ観ている人を感動させる演技にはならないので、選手は膨大な時間や努力を費やして氷上に立っています。
表現するための表情も見逃せない要素です。
切なさや楽しさを顔で表すことも多いため、見逃さないように観戦しなければいけません。
ただ漫然と観ても楽しめますが、より細かく手足の細かい動きや表情・音楽・振り付けなどプログラム全体を通してその選手の世界に没頭すると、さらに感動できます。
選手のキャラクターや動きが、音楽や振り付け・世界観とマッチしていると観ていて本当にワクワクします。
競技への出合いや向き合い方など、選手のバックボーンが見えてくるとさらに深く楽しむことができるのも魅力です。
少ない時間に集約されたドラマごと楽しむのが、フィギュアスケート観戦のコツです。
最終更新日 2025年6月15日 by ekisai